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水風呂・・・温冷浴


温水浴と冷水浴を交互に行うことは、様々な効果を期待できます。


お風呂の効用は入浴のすすめのページを読んでいただければわかっていただけると思いますが、ここでは、もう一歩進んで、冷えや慢性疲労を感じておられるかたがたに、お勧めしている温冷浴を書いてみます。

温水浴は暖かいお湯に体をあずけることによって得られるリラックス効果が何よりも高いのですが、体に対する影響としては、心拍数の上昇とともに、心肺機能に負荷がかかり、血液循環が活発になり、血管が拡張・弛緩し体温も幾分上昇します。そして毛穴が開き、汗がにじみ、流れてくることになります。

冷水浴は、冷たい水に体をさらすことにより、体温が下げられ、心拍数が下がります。心肺機能には逆の意味で負荷がかかることになります。血液循環はゆるやかになり、血管は収縮します。毛穴は閉じることになります。慣れていない人は、指の感覚が鈍くなり、痺れたように感じることもあるかもしれません。

温冷浴を数回ずつ交互に繰り返すことで、毛細血管の隅々に血液が流れ、冷えが改善されるだけでなく、心肺機能を高める効果や、血管の弾力性を向上させる効果も期待できます。循環器系が強化されると考えると
よいかもしれません。肌にハリがでたという声も聞こえてきます。


デメリットや時に危険性もあります。

心肺機能に不安のある方・体力に自身のない方は様子を見ながら行った方がよいでしょう。場合によっては止めておいた方がよいこともあります。
なぜなら、心臓や肺・血管にかなり負担をかける入浴方法ですので、自己責任というだけでは危険が伴うのも事実です。

ここから先は、循環器系に問題がないか、医師への相談の後、問題がないと言われた方のみ、お読みください。


武田信玄は戦の疲れを体温より低い冷泉に長時間つかり、身体を癒やしたといわれています。
現代では、アスリートが試合の後などに水風呂に入ることが多くなりました。プロ野球の選手やラグビー、バスケットの選手などにも水風呂の愛好者は多いようです。
ストレス発散効果も高いといわれ、疲れる現代人には特に有効ですが、心臓や血管などへの負担など、気をつけなければいけないところもあります。

温水浴は皮膚血管を広げることにより、血液の流れを促し、毛細血管へ多くの血液が流れ、汗を出し、新陳代謝が促されます。
温水浴後、冷水に身体を浸すと、人体は刺激に適応しようと筋肉が緊縮し、毛細血管が収縮することによって、内臓や深層筋への血流が益すことになります。ですから、冷えを予防・改善するだけではなく、血管の弾力性を高め、高血圧と動脈硬化の予防にもなると考えられます。

ただし、温冷浴は刺激性が強いため、慣れないうちは、除々に進めてゆくことが大切ですし、その適応力は人によって違いがあることも事実です。

私は、おおよそ

温水浴10分→冷水浴1分→温水浴3分→冷水浴1分半→温水浴3分→冷水浴2分→温水浴3分→冷水浴1分→終了


という感じで、4回繰り返す交替浴を勧めていますが、温水・冷水の温度や環境の違いなどもありますので、自分に合った入浴法を見つけて行ってください。
私は13度〜16度の冷水浴を好んでおりますが、初めての方が、それくらいの冷水では辛いことでしょう。18度〜20度くらいの温度からならしていくのもよいかもしれません(銭湯などでは、温度は変えようはありませんが・・・)。



それでは、初めて温冷浴をするという方に、無理なく入れるようになる方法をお伝えしておきます。

まずは、身体を洗い、額に汗が浮くぐらいまで温まってください。

そうしたら、水風呂に足を入れます。

低めの温度であれば、とても冷たく感じることでしょう。

そこは我慢で、膝下まで入りましょう。

何秒でもかまいません。2、30秒耐えたら、暖かいお風呂にゆったりと身体を預けてください。

もしかしたら、つま先がジ〜〜〜ンとしてくるかもしれません(そんな感じがしたら、毛細血管に血液が流れ込んでいる証拠です)。

お風呂の中で額に汗が浮かんできたら、水風呂です。
(今度は、膝下まで余裕で入ることができることでしょう)

膝上(太ももの中間あたり)まで入ってみてください。

水の温度にもよりますが、かなり冷たく感じるかもしれません。

足先の冷たさが我慢できなくなってきたら、暖かいお風呂に直行です。

一息つく頃には、足先への血行を感じられることでしょう。

のんびりとお風呂を楽しみ、額に汗が浮かんできたら、また水風呂です。
(膝上まで難なく入ることができるはずです)

今度は、勇気を出してお尻を沈め、腰まで浸かってみてください。

初めての方には、少し衝撃かもしれませんから、あまり無理はしないでください。

やはり、足先の感覚が決めてです。暫くしたら、無理をせずに暖かいお風呂へ向かいましょう。

このあたりで、温冷浴の楽しみ方が分かってくる方もおられます。

しっかりと温まり、額に汗が浮いてきたら、もう一度水風呂に入りましょう。

今度は、それほど苦にせず腰まで入ることができることでしょう。

ですが、そこからが問題です。

肋骨が沈み、心臓の辺りまで来ると、少し勇気が必要です。

呼吸を整え、吐きながらゆっくりと胸まで入ってみましょう。

(無理だと思う方は、胸まで入らないようにしてください。入ることができるところでやめておきましょう。何事も、無理は禁物です

お風呂に入る度、温冷浴をしていると、苦にならずに肩まで入ることができるようになります。施設によっては、温度に違いがありますので、その施設の温度にあわせて、無理のない範囲で行うことも大切なことです。

もうひとつ重要なのは、最後は水風呂で締めるということです

暖かいお風呂に浸かって、汗が浮いている状態では効果は半減いたします。締めは水風呂でお願いします。

はじめは、水の冷たさにリラックスできないかもしれませんが、慣れてくると、水風呂の効果が実感でき、楽しめるようになってきます。

疲れが取れ、筋肉(特に深層筋)の張り・凝りが和らいでくるのが実感できることでしょう。

何度でも書きますが、無理は禁物ですので、無理せず、自身に合った入浴法を見つけてください。




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